前・初期股関節症の理学療法
相澤純也先生執筆 p20
変形性股関節症の初期(前股関節症)から予後を捉え早期アプローチに取り組む
前股関節症患者の主症状は
前股関節症患者の主症状は痛みであると同時に精神的不安定性を視点に捉えることが重要と述べる。
その精神的不安定性もともないROM制限や筋機能異常などの生活動作に影響する。
そのため股関節アプローチは
骨盤傾斜による機能的脚長差
体幹安定性の低下
腰痛
hip-spine syndrome
を考慮することになるということ。加えてエックス線画像所見のみで機能障害を推察するのではなく、臨床症状を直接評価することの重要性をも唱えている。
【股関節痛の原因は?】
前股関節症の痛みにおいて主な原因は
滑膜炎、筋緊張異常軟骨下骨層の破壊による影響は比較的少ない
痛みに関する機能的問題点においては
可動域制限 → 伸展、外旋
筋機能低下 → 伸展
精神心理的な影響 → 気分や生活満足度が痛みに影響する
股関節痛の特徴
※引用:p23 図3より
痛みが主症状とはいえ、痛みのある股関節にばかりアプローチするのではなく、
股関節のアライメントに関係するであろう体幹(コア)アプローチも重要である。
これらを踏まえ理学療法における目的は
痛みコントロール
身体機能と動作能力の維持・改善
精神的不安の緩和
以上の内容について高いエビデンス研究においても根拠も示されている。
【参考表 股関節治療で推奨されている非薬物療法】
患者教育 自己管理プログラム
個人への社会的サポート(電話) 減量
有酸素運動 関節可動域運動
筋力増強運動 歩行補装具